マリンワールド海の中道

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スタッフブログ staff blog

2026.4.21

「忘れない記憶」にしたい

 

2024年12月27日、

体調不良によりラッコの「リロ」の展示が中止になりました。

年が明けた2025年1月4日、

リロはわたし達のもとから旅立ちました。

それは同時に、オープンから35年続いたラッコの飼育に幕が下りたということです。

これでマリンワールドでのラッコの飼育が終わりました。

 

あれから1年が経ちますが、わたしはずっと淋しい気持ちで過ごしています。

食事も取れるし、ぐっすり眠れる。笑えるし、怒ったり泣いたりできる。

毎日当たり前に生きていますが、

ラッコの飼育が終わってしまったことをずっと、淋しく感じています。

 

国内での繁殖も、海外からの搬入も前向きに望めない状況で、いずれその時が来ることは前から覚悟していたつもりでした。

水族館や動物園では、さまざまな事情で生きものの飼育を終えることがあります。

これまでにもそういう場面に出会うことがあり、その度に淋しいな、と思っていました。

動物の飼育に限らず、ずっと永く続いてきたことが終わるって、本当に淋しいものですね。

淋しさの表現として「心にぽっかりと穴が空く」とありますが、わたしの心にもあの日以来、ぽっかりと大きな穴が空いているようです。

 

そんな中、2025年の夏に、ある取材を受けました。

インタビュー後しばらく経ってから写真提供の依頼があり、久しぶりに「リロ」のフォルダを開きました。

 

「1番可愛いと思うリロの写真」というリクエスト。

いいな、と思うものを別のフォルダにコピーしていたら80枚以上も選んでいました。

写真を見ていると、リロがまだあのプールで泳いでいるような気がしました。

だけど、違うとすぐに気づきます。

「もう、写真が増えていくことはないんだな」と、また淋しくなりました。

そして、「ラッコ達の魅力をもっともっと伝えたかったな」と思って、

「もうひとつ、フォトブックを作りたい」と思いました。

 

最近、「グッズは売ってあるけど、ラッコいないよね?」というような声を耳にすることが増えてきました。

だけど、いるとかいないとか、いたけどいなくなったとか、そういうことじゃなくて、

リロやラッコ達がここにいたことを「忘れない記憶」にするものを作りたいと思いました。

 

いつでも、何度でも思い出していい。

思い出したい。

泣いていい。

忘れたくない。

忘れないでほしい。

そんな、わたし達のためのフォトブックを作りたいと思いました。

 

そして、リロだけでなく、リロがここで一緒に過ごした「マリン」と「マナ」の写真も入れたいと思いました。

今年はマリンが旅立って10年、マナが旅立って5年の節目でもありますし、飼育担当をしていた頃は、グッズはほとんどなかったので、彼女たちの姿も残しておきたいと思ったんです。

 

「For Us」と名付けたこのフォトブックには、

わたし達にとって、彼らと過ごすことが日常だった景色を残しました。

何かに使うために撮影したものではない、あの頃の当たり前だった景色。

愛しくて、ずっと覚えておきたいと思った景色。

だから、ピントが合ってないものや画質が荒いものもありますが、どうかお許しください。

 

「正しく写真を受け取ってもらうには言葉が必要です。写真を見た人がそれぞれ自由に感じてほしい、だと、見る人は困っちゃうんです。」

ある写真家の本に書いてありました。

ですが、ここに載せた写真に、言葉は添えていません。

写真を見て、わたし達が感じたことを伝えたいわけではなく、

手にとってくださる方々の目に、脳に、心に、ラッコ達の姿をしっかりと焼きつけたい。

そう思ったからです。

 

 

このフォトブックは、

オンラインショップでの「忘れない記憶」セットとして、まずは先行予約販売をさせていただきますが、フォトブック並びにグッズ制作にご協力くださいました株式会社キッズプロモーションご担当者さま、ヤエックス株式会社ご担当者さまに、この場を借りてお礼を伝えさせていただきます。

 

当初の予定を大幅に前倒しし、かなり無理があるスケジュールの中、わたし達の想いを汲んで企画書や素材提供、サンプル製造などを進めてくださったおかげで、スムーズに告知、予約の受付を行うことができました。

心から感謝申し上げます。

まことに、ありがとうございました。

 

また、今回の企画提案に迷わずGOサインを出してくれた営業部の皆さんにも感謝しています。

出来上がったサンプルを見に来たスタッフたちが、涙を浮かべたり、懐かしんだり、喜ぶ顔を見せてくれたこともとても嬉しかったです。

 

 

何をしても、いつまで経っても、淋しい気持ちはなかなか消えないかもしれません。

だけど、大丈夫。

彼らのことを「忘れない記憶」にすることで、わたし達は前へと歩みを進めることができる。そう思っています。

入社から25年以上、ラッコという生きものに関わることができて、とても幸せでした。

 

そして最後に、ラッコ達を愛してくださった多くの皆さんにも心の底から感謝しています。

皆さんのこともわたしの中に残る「忘れない記憶」です。

これまで本当に、ありがとうございました。

 

2026年1月25日 営業部  土井 翠

 

 

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