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2025.5.15

最後のラブレター

ラッコのリロが、わたしたちの元を旅立ってから、もう4ヶ月が過ぎてしまいました。
季節はすっかり移ろい、春が早足で通り過ぎようとしています。

 

献花台設置の期間中には、毎日たくさんの花が供えられ続け、その存在の大きさを実感しました。
リロに、あたたかいお気持ちをお寄せくださったみなさんに心から感謝を申し上げます。
本当にありがとうございました。

 

わたしは入社から20年間、海洋動物課でアシカやラッコ、ペンギンなどの飼育担当をしていました。
当時は、普段からポケットにデジカメを潜ませて、よく動物たちの写真を撮っていました。
その後営業部に異動してからも、撮影係として動物たちに接してきました。
担当していたこともあり、ラッコプールには頻繁に撮影に行きました。
ですが、2021年2月、人工哺育で関っていたマナが死亡してからしばらくは、ラッコプール行くことが出来なくなってしまいました。
撮影を再開してからも、リロのグッズが販売される度に、マナがいないことを思い知らされているような気がして、じつは、とても淋しさを感じていました。

 

だけど、ここには、リロがいる。
その姿をしっかり残しておきたいという想いから、2023年3月に初めてのフォトブック『WE LOVE RIRO』を発行しました。
写真の撮り方は決して上手くないし、もう飼育にも携わっていない。
でも、全部、わたしが観てきた、だいすきなリロ。
そんな姿をいっぱい詰め込みました。
16歳の誕生日のお祝いだったので「毎年作ってほしい」というご意見をいただきましたが、もちろん最初からそのつもりでいました。

 

毎年となると、内容を考えるのが大変かな、とも思いましたが、制作担当者さんと一緒にあーだこーだ言いながら内容を編集して、17歳の誕生日に発行したのが『リログラフ』。

こちらは構成やタイトル、紙の材質などにもこだわりました。

 

そして、次はデコノートをイメージしようと決めていて、前回同様に制作担当者さんと一緒に構成を決めた矢先にリロが体調を崩し、展示中止が決まりました。

 

展示中止からは、わたしも出来るだけリロのそばで過ごさせてもらいました。
とても迷いながら、療養中も撮影をしました。
ですが、この時間の記憶は、わたし達だけの宝ものにさせてください。

 

出来上がった3冊目のフォトブックは『リロノート』。

これは、実際に写真や素材を切り貼りしてノートを作って、それをデータ化してもらいました。

 

リロの姿を思い出しながらデコるのは楽しかったけど、とても淋しかったです。
そして、作りながら一番思ったのは、もっと、写真を撮れば良かった、ということ。
また今度撮りに行こう、足りなかったら撮り直せば良い、
なんでそう思ってしまったんだろう、という悔しい気持ちがじゃんじゃんあふれてきました。

 

わたしは、
誕生日のお祝いがもっと続くと思っていました。
フォトブックも、もっと作れると思っていました。

3つで終わるとは思っていませんでした。

 

『リロノート』は
リロとリロを愛する皆さんへの
最後のラブレターです。

リロが、これから先も多くのみなさんの心の中で、
みなさんと一緒に生き続けますように、という想いを受け取っていただけるとうれしいです。

 

営業部 土井 翠

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