マリンワールド海の中道

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スタッフブログ staff blog

2024.5.22

これも仕事です!

繁忙期のGWが終わり、水族館はいつもの様子を取り戻しています。

 

しかし、私たち温帯エリア(九州各県)の担当には一息つく間もなく、集中的な生物採集の季節がやってきます。
担当エリアの展示生物は9割が自分たちで採集します。
目的の生物がいる地域へ出向き、川や海、磯で釣り・潜水・漁船への乗船など昼夜問わず様々な場所、方法で採集します。
自然界では気温や水温により生き物の出現時期や採集しやすい大きさが異なり、春や秋は絶好のチャンスです。
(ただし、アマモだけは違い極寒の真冬の海へ潜って採集に行きます。)
担当している3人は、ローテーションでまわしながら順番に出かけていきます。

 

最近出かけたのは、
①船に1時以上揺られてようやく到着する海の調査
②干潟の海での泥んこにまみれた採集と調査
③マリンワールドから車で3時間ほど離れた場所での定置網の乗船と釣り採集、フジツボの貝殻拾い
などがありました。
個人的に船に弱くすぐに酔ってしまう為、外洋の定置網はいつも他のスタッフが代わりに行ってくれていますが、それ以外の出動の時はかなり緊張しているのかいつも眠れず徹夜(酔いを誘発する悪循環)で挑んでいます。
ヘロヘロでも意地で仕事はこなし、船から降りても1日中丘揺れと闘いながら帰ってきます。
いつも帰館すると他のスタッフに血の気が引いているといわれています。

潜水調査

 

定置網採集

GW最終日、日中は普通に水族館で働いて閉館後は21:30~近くの海で夜間の生物採集でした。
真っ暗な海、岸壁や水中をライトで照らし、目的の生き物を探してうろつきます。
相手は生き物で、絶対にいる保証はありません。
今回はゴンズイとボラが目的でした。
とりあえず目的の2種はなんと確保できましたが、作業終了時間は24:30頃でした。
しかも私たちの「採集あるある」で採集道具をばっちり用意していくと、採れないし、いない。
でも不用意に覗きに行ってみるとすごくたくさんいたり、採れやすい場所にいることが良くあります。

 

採集道具

 

夜間採集で採れたゴンズイの群れ

 

釣りをしていると、一般の釣り人や漁師の方に「いい仕事やね~」とか「それが仕事ね?」とよく言われますが、ノルマもあり、坊主では帰れず、生きたまま良い状態で持ち帰るのが条件なので、プレッシャーはかなりあります。
釣果が無いと焦ります。
皆さんのお住いの地域の近くにマリンワールドのスタッフが出かけて、何か採集や調査をしているところを目撃することもあると思います。
意外な生き物を集めていたり、身近にこんな生き物がいるんだ!などの発見もあると思いますので、その時は、どうぞお気軽におこえかけください。
各地からやってきた生き物と共に皆さんのお越しを水族館でお待ちしております。

 

漁師さんと夜中から出かけた海の上で見た日の出 (これを撮るのも一苦労です)

 

魚類課 中村 維沙

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