こんにちは!大水槽担当の明石です。
またまた水槽であるものを拾ったのでご紹介します。
今回紹介するのは…これ!!
ナニコレ~~‼‼
水槽の中に20数個の謎の物体が転がっていたのです。
「多分、何かの卵や。」という推測の元、図鑑で調べてみると、これはヌタウナギの卵であることが分かりました。
大きさは2㎝ほどで、黄色いカプセルのような形をしています。
そして両先端にポショポショとしたエノキのようなものが付いています。
私自身初めて見たのでとてもビックリしたと同時に「孵化させたい‼ヌタウナギの赤ちゃんを見たい‼」という気持ちが湧きました(おそらく当館で初の産卵です)。
このまま水槽に置いておけば、他の魚たちに食べられたり潰されたりする可能性があるため、バックヤードの水槽に移動させました。
さらに観察しやすいように、そして流れていかないようにザルにまとめて入れました。
このあと不思議なことが起こったんです………。
まずはこちらをご覧ください。ザルに受けた当初の様子です。
卵は全てバラバラになっています。ところが!
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なんということでしょう…!卵たちが幾何学模様を作っている…!?
もちろんスタッフが一個一個並べてこんな形にしたわけではありません。
卵の両先端にあるエノキのようなものは“粘着糸”らしく、これは卵同士がくっつくために存在するのだと図鑑に書いてありました。
きっと、水槽内の僅かな水流で少しずつ卵が動いてこんな形になったのだと思います。
魚の卵といえば数日~数週間で孵化しますが、本種に関してはなんと産卵から孵化までおよそ1年2か月かかるようです。
実際、ヌタウナギの繁殖に成功した例は全国でもほとんどないようで、ここからどうなるか未知でしかありませんが、無事に孵化しますようにと祈りつつ日々の観察を続けていこうと思います。
魚類課 明石 夏澄