マリンワールド海の中道

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2020.5.24

欲張りすぎ!

みなさんは毎日3食を食べていると思いますが、ほとんどの魚たちは毎日餌を食べているわけではありません。

もちろん、飼育員の意地悪ではなく、自然の環境に近づけているためです。

自然の海では、いつも餌があるわけでもなく、毎回餌を捕まえられるわけでもありません。そのため、魚たちは少ない餌でもゆっくり消化をするなど、わたしたちとは異なる体の仕組みを持っています。

飼育員たちは、週に3回、間隔を空けながら餌の日を決めており、各水槽に合わせた餌の種類や大きさ、量を準備します。

魚の口に合わせた餌の大きさを準備しないと、大きすぎて食べることができない、小さすぎてお腹いっぱいにならないからです。

 

3階にある長崎県をテーマにした水槽にはマダイやイサキ、ウツボなど様々な魚たちが生活をしています。

その中に、大きさは20cmくらいのミノカサゴ(ヒレの先の棘には毒があり、注意!)という魚も生活していて、いつも2cm角の魚の切り身を食べることが多いのですが、この日はお腹が空いていたのでしょうか、10cmくらいの丸ごと1匹のアジを食べました。

ちゃんと食べることができるのか、しばらく観察していると、やはりすぐに飲み込むことができずに、水槽の中を口からアジの尾ビレが出たまま泳いでいました…。

 

 

噛み切らずに丸呑みする食べ方のため、かなり時間がかかりましたが、無事に食べることが出来ていました。魚たちにとっては食べられる時に食べることが大事であり、腹八分目という言葉は人にとっての話なのでしょう。普段は優雅に泳いでいるミノカサゴも欲張りすぎると、ちょっと面白い顔でした。

 

 

魚類課 宮園 哲至

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