水族館では、お客様に生き物たちをご覧いただくため、もちろん水槽の掃除を日々行っています。
ですが休館中の今は人との接触を減らすためスタッフの数も必要最小限に減らしいているため、水質の悪化を防ぐ程度の最低限の掃除に留めています。
そんな休館中のある日、ふと水槽をみると私たちよりせっせと掃除をしている魚が!
それはホンソメワケベラというベラの仲間です。
どこを掃除しているかというとタマカイというハタの仲間の口の中です。
ホンソメワケベラは、生き物の体表についた寄生虫などをツンツンつついて食べ、掃除をしてくれる魚なのです。
掃除されている魚は、そのことをちゃんとわかっているため、ホンソメワケベラを襲うどころか、気持ちよさそうにされるがまま。
この光景は普段から見ているのですが、この日は、そんなところまで⁉と思うほど口の中の奥の奥の方まで掃除をしてもらっていました。
その光景を眺めていると、せっせと掃除をしているホンソメワケベラはもちろん、しっかりと綺麗にしてもらっている綺麗好きなタマカイのことも見習わなくてはなぁ…と思いました。
この緊急事態が終息した時には、ホンソメワケベラに負けないくらい水槽や館内を綺麗にして、皆様のご来館をお待ちしております。
魚類課 前田 瑠美