2階のオアシス水槽に、新しい魚が仲間入りしました!それは、大きさ約10cmの「ホンソメワケベラ」です。この魚は、【掃除をしてくれる魚】としてよく知られています。自分より大きな魚の体表やエラについた寄生虫、口の中に残るエサのかすなどを食べます。大型魚はそれを知っていて、ホンソメワケベラが口の中にいても決して食べようとはしません。
このように一方は掃除をしてくれる、もう一方は餌にあり付けると、お互い良い事尽くめの、正に“ウィンウィン”の関係です!
ホンソメワケベラ
口の中に入るホンソメワケベラ
そんなホンソメワケベラが仲間入りした当初は、いくら掃除をしてくれるとは言え、体の小さな魚。他の魚から食べられるのではないかとハラハラドキドキしていました。しかし、それもほんの一瞬でした!3日もすればその人気ぶりは一目瞭然!
ホンソメワケベラがつく岩場には、大型魚のタマカイをはじめ、他の魚も我先にと行列をつくるほどです。ホンソメワケベラが動くと、それに合わせて他の魚も移動します。
ホンソメワケベラに集まる魚
この≪小さくて大きな存在≫により、魚たちの普段の行動に変化が見られてきました。中でも特に変化があったのは水槽のボス的存在「タマカイ」でした。
この魚はエサの時間になると、真っ先に私のもとへ水面まで上がってきて、今か今かと待ち構えている上、エサをあたえ始めると永遠に食べるのでないかと思う程食いしん坊です。
しかし、ホンソメワケベラが入ってからは、ある程度エサをもらうと、すぐに離れてホンソメワケベラのもとへ行くようになりました。(具合が悪いわけではないので安心してくださいね)
自然の海でも、ホンソメワケベラがいる所にはたくさんの魚が集まります。現在、オアシス水槽でも魚たちへの“癒しの存在”となり、それらの光景を目にする私たち飼育員も癒されています。皆さんも癒されるならホンソメワケベラですよ!
魚類課 野田
ナポレオンフィッシュとタマカイが並んでクリーニング中