【動物たちへの思い】
近藤 圭佑(運営本部 展示部 獣医師)
私が獣医師として特に印象深いのは、玄海灘水槽のヌシ、クエの治療です。
2017年のリニューアルで新しく作った水槽の目玉となる大きなクエが搬入されるというので、どんな立派な魚が来るのだろうとワクワクしていました。しかし、到着したクエは横倒しで、息も絶え絶えな様子でした。「元気な姿を見せて!!」と思いながら、分厚い鱗を避けて注射をしたり、麻酔をかけて内視鏡をしたり、漢方薬を試してみたり…とにかく尽くせる手は全て尽くして治療しました。そして搬入から2か月以上経ったある日、自分からアジを食べてくれたときには、心からほっとしました。展示水槽に入ったときには、その姿に神々しささえ感じたのを覚えています。これからもお客様が元気な動物の姿をみて、感動してもらえるように頑張ります。