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30年の軌跡 Vol.42

【ウミガメの調査・研究】

宮地勝美(運営本部 展示部 魚類課)

マリンワールド海の中道では、平成元年の開館から継続してウミガメ類の調査・研究活動をしています。

近隣の砂浜でアカウミガメが産卵をすることがあるため、毎年6月から8月末まで、産卵上陸調査を実施しています。ウミガメ類は産卵の際には海から上陸するため、砂浜にはキャタピラのような足跡が残ります。過去に産卵事例のある砂浜を毎日歩いて足跡を探し、確認した時には子ガメがふ化脱出するまでの約60日間見守り、子ガメのふ化脱出後は産卵巣を掘り起こして孵化率などの調査を行います。

また、冬の海水温が低下する時期には衰弱したウミガメ類が海岸に打ち上がることがあるので、これを救護しています。残念ながら治療の甲斐なく死亡することもありますが、元気になったウミガメ類は夏に自然の海へ帰します。

そして、一年を通してウミガメの漂着(死体)の調査を行っています。海で死んだウミガメ類は、季節風や潮流によって流されてやがて海岸に打ちあがることがあります。ウミガメ類の調査・研究においてウミガメの体を測定しデータ化することは最も重要な事です。死体であっても食性・栄養状態・性別など多く情報を得ることができ、死因を知るために可能であれば解剖も行います。

ウミガメの調査・研究は、そのほとんどが一般の方々からの情報提供にあります。ウミガメという名は周知されていますが、その生態はまだ解らない事ばかりです。この調査を積み重ね、データを蓄積していくことがとても重要かつ大切なことと考えます。持続性が求められ体力的にかなりきついですが、連絡があれば迅速に臨んでいきたいと思っています。