マリンワールド海の中道に入館し、3Fに上がっていくと、九州7県をテーマにした水槽群を順にご覧いただけます。
最初は玄界灘の荒波を再現した水槽から博多湾、鹿児島県、長崎県と続き向かいの水槽は宮崎県です。この水槽は宮崎県の長い海岸線から砂浜をイメージしています。
砂浜と聞くとシロギスやヒラメ、カレイなどを思い浮かべると思いますが、宮崎県は一味違います。秋から冬に接岸する巨大魚「オオニべ」や宮崎県の河川にも遡上する希少魚「アカメ」です。
この2種はいずれも巨大魚！！

 

オオニべは最大2ｍを超え、体側のいぶし銀に光るうろこが魅力。

 

アカメは河川にも遡上する魚では最大級、1.5ｍほどにまで大きくなります。
名前の通り目が赤く反射し、小顔ですが体高があり古代の魚を思わせます。

 

これほどの巨大魚が沿岸に生息する場所は、宮崎県唯一です。
長い海岸線はウミガメの産卵地としても最適な自然あふれる場所が多く、砂浜にそそぐ河川は栄養豊かな海を育んでいます。

 

2020年の秋、お付き合いのある漁師さんから一報が入り以前から切望していた「アカメ」が定置網に入りました。
宮崎県では県の条例により捕獲が禁止されていますが、許可申請をしていたため展示できることに。
大きさは95㎝、漁師さんもめったに見ることができない大きさ！！
以前から飼育しているオオニべと合わせアカメを展示することができ、どの県にも真似できない唯一の展示ができました。

 

魚類課　鈴木　泰也