水族館には生き物たちのエサを用意する「調餌室(ちょうじしつ)」という場所があります。
普段は鮮魚売り場のような生魚のにおいがしているのですが、ある朝私が調餌室に入ると、
いつもとは違う美味しそうなにおいがしてきたのです。
どこかで嗅いだことがあるそのにおいの正体は…
海苔!
スタッフの朝ごはんか?と思いましたが、その海苔、実はある魚のエサだったんです。
それは現在3階のフロアで展示しているムツゴロウ!
ムツゴロウは有明海周辺にのみ生息するハゼの仲間です。
泥がある干潟で生活していて、泥に付着した藻類などを食べています
担当スタッフに聞いたところ、海苔を水でふやかし、ぺースト上にしたものを試しに
与えてみると、食べてくれたとのこと。
今まで与えていたエサはなかなか食べてくれなかったようですが、海苔はモリモリ食べてくれるようです。
有明海といえば海苔の生産量日本一!
ムツゴロウたちはこの海苔を食べながら、故郷の海を思い出しているのかもしれません。
魚類課 前田 瑠美