イベント情報
リニューアル5周年記念『九州 水の森』がオープンします
マリンワールド海の中道は2017年4月の全館リニューアルから5周年を迎えました。リニューアル後も展示の進化に努めて来ましたが、7月7日(木)にリニューアル5周年記念として『九州 水の森』エリアがオープンします。
2017年のリニューアルで阿蘇の湧水池をイメージして作った『阿蘇 水の森』エリアを改修し、九州の淡水生物を広くテーマとする『九州 水の森』としてスタートします。新たに滝の造作や中流域、田んぼの水槽などを整備し、上流から下流に至るまで様々な生物をご覧いただけるようになります。また、希少生物保全の取組についても紹介し、生物の現状についても知っていただく場になります。人と水辺の繋がりをよりいっそう身近に感じられる空間を是非ご堪能ください。
【九州 水の森 概要】
九州には陸の上にも世界に誇るべき水の世界が数多くあります。山に降った雨や雪は地中に浸み込み、大地の栄養分をたっぷり含んだ湧き水となり、少しずつ集まりながらやがて川となり、大地をめぐりそして海へと流れていきます。そんな水の旅の途中でいのちを育む生き物や環境を再現した空間です。
◆せせらぎの滝
九州各県の大小さまざまな滝に注目し、中でも福岡県那珂川水系上流域支流で見られる滝をモチーフに、ここから川のはじまりである上流域を再現します。滝からの優しいせせらぎに癒されます。
◆上流水槽
滝から落下する水や湧き出した水が少しずつ集まり、それらが川のはじまりとなり水面を揺らしていきます。これら上流域を好んで生息するヤマメやタカハヤをご覧いただけます。
◆中流水槽
上流から少しずつ集まった水は、水量を増やしながら中流へと成長し広がります。川岸にはワンドもあり、さまざまな環境で、多種多様な生きものたちがくらしています。水の流れが比較的穏やかな環境を設け水域と陸地へ移行する地帯(エコトーン)を再現し、そこで生活する生き物たちを水中からご覧いただけます。
◆田んぼ水槽
水田や水路など、人の手によって維持されてきた環境にも、長い年月をかけて適応してきた、身近で多様な生態系が広がっています。水槽奥には植物育成槽を設け、稲を植栽し季節に応じた成長変化も観察できます。
◆希少生物水槽
人は身近な水辺の環境を利用してきましたが、その利便性とは裏腹に豊かな自然で生活していた生物の環境はその範囲を小さくしています。それら希少生物の展示を通し、当館が取組む生息域外保全活動も紹介します。
◆水生昆虫・両生類、爬虫類水槽
福岡県内で現在1,000種の生きものが絶滅の恐れがあり、保護を必要としています。これらの希少種が絶滅すれば生物多様性が損なわれることになり、将来にわたる私たちの暮らしの基盤を失うことにつながるため、福岡県では「福岡県希少野生動植物の保護に関する条例」を交付し希少種の保護の取り組みをすすめています。ここでは希少水生昆虫を主体とした展示を通して保護の取り組みを応援します。