当館では「つくり育てる漁業」を展示テーマに、人工的に作られた魚たちの家「魚礁」と、そこで生活している様々な生き物たち展示しています。今回はこの水槽で、私のお気に入りの魚についてご紹介しましょう。
魚礁水槽は、当館3階のウミガメ水槽の前にあります。魚礁水槽にはサメや小さな魚など多くの生物が生活をしていますが、その中でも私が特にご覧いただきたい魚がエイの仲間のトビエイです!
パタパタと羽ばたく姿がとても可愛く魚礁水槽ではアイドル的な存在です。
大きさは横幅で28 cmとまだ子供ですが、魚の切り身やアサリのむき身などを与えています。私がエサを与えに水槽に近付くと、真っ先に近寄ってきます。手のひらにエサをのせ水中に沈めると、鼻先を手に押し当て上手に探し当てます。とても柔らかい鼻先はぷにぷにとしていて、いつまでも触っていたいですがエサを貰えばすぐに泳いでいくツンデレな子です。口が小さいため貰ったエサは時間を掛けて食べ、口の中のエサがなくなるとまたエサを貰いにやってきます。
口は小さくとも、貝の固い殻を割ることのできる平たい歯と力強い顎を持っているため口の中に指が入らないように気を付けています。
今は普通にエサを食べてくれていますが、自然の海から当館に来てすぐには中々エサを食べてくれませんでした。
裏の水槽でエサを食べる練習、手から貰う練習をして、現在の魚礁水槽にやって来ました。
今回は、魚礁水槽のトビエイについてご紹介しましたが、外洋大水槽にはナルトビエイ、マダラトビエイと同じトビエイの仲間達が生活していますのでぜひ見比べてみてくださいね!
とっておきの情報をもうひとつ!魚礁水槽のトビエイの目にはアイドルらしいある模様があるので、探してくださいね!!
魚類課 田中