今回はイルカやアシカといった海洋動物の餌料についてお話ししていきます。
まずは餌の種類をご紹介しましょう。
動物種や体の大きさによって与える餌は様々ですが、一番多く使っているのはサバです。
次にホッケやイカ、アジと続きます。
他にもシシャモ、イカナゴ、チカ、キュウリウオといった魚種を与えています。
これらはすべて冷凍物なのですが、これには理由があります。
もちろん鮮魚と比べて長く保存がきくため毎日欠かさず与えることができるのが最大のメリットですが、一定期間冷凍することにより魚の体内にいる寄生虫を除去することで食中毒の危険を無くします。
さらには鮮魚と比べて安価で購入できます。
次に餌料となる魚の購入手順をご紹介します。
① まずは餌料業者に連絡して必要な魚種を探してもらう。
② 見つかればサンプルを1ケース注文して、鮮度・サイズ・価格・在庫状況を確認する。
③ 希望に合えば見積書を依頼し、社内許可を得る為の稟議書を作成する。
④ 発注をかけ納品先の冷凍庫を業者に指示する。
⑤ 納品日を確認し保管冷凍庫に入庫連絡(入庫依頼書Fax)
このような流れで品質と価格を照らし合わせながら購入します。
最後に、購入した大量の餌料をどうやって保管しているのか?
マリンワールド海の中道にも-20℃以下で保存できる冷凍庫があり、約2週間分の餌料を保管しておけます。
これに対して餌は少なくとも2ヵ月分の量を一度に買い付けるため、冷凍保管専門の業者に預かってもらい、約2週間おきに保冷車で運んでもらっているんです。
魚種によっては外国から輸入しているものもありますが、最近は円安の影響もあり価格が高騰してきています。
ですが動物たちの大事な食事を欠かすわけにはいきませんので、担当者でやりくりしながら最良の餌を確保していきたいと思います。
海洋動物課 濱野 真