マリンワールド海の中道

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2018.10.22

30年の軌跡 Vol.13

【国内初公開の大型のサメ・シロワニの輸送】

三宅 基裕(運営本部  営業部 営業担当)

平成7年の増築オープン計画の中で、目玉の一つとして1400㎥の大水槽新設がありました。当時はこれほど大きい魚類展示水槽を持っている水族館は全国でも数えるほどしかありませんでした。そしてここに、国内で初公開の大型のサメ「シロワニ」を展示することになったのです。

当時、私は魚類飼育担当で、オーストラリアのオーシャンワールド(水族館)からのサメ輸送隊の一員として派遣されました。この水族館では、以前からシロワニを飼育しており、当館の増築オープンに向け、シロワニ2個体の他、10種のサメ・エイを提供していただけることになっていました。

輸送のため2名の上司と共に現地入りし、初めて生でシロワニを見ました。歯がむき出しの恐ろしげな顔つきと、堂々とした泳ぎを目の当たりにし、これを何としても無事収容し、お客様に見ていただかないといけない、という強い使命感を持ったのを覚えています。カタコトの英語で現地の係員と輸送準備を終え、シロワニを含むサメやエイを輸送用容器に入れ、貨物専用航空機でシドニー空港を出発しました。福岡空港に到着すると、空港には既にテレビ局のカメラが待ち構えており、事の重大さを改めて認識しました。出発前から到着後まで、サメたちは約20時間、狭い容器内に収容されての長旅にもかかわらず状態はよく、大水槽に放たれた後も元気に泳いでくれました。

翌朝、死んでないかドキドキしながら水槽を覗きに行くと、前日よりやや落ち着いた様子で泳ぐシロワニたちを確認でき、ようやく肩の荷が下りた気持ちになりました。同じ水槽では、展示のために収容していた1mほどの「シイラ」が、頭の一部をかじられているのが確認されました。切り取られた部分とシロワニの顎の大きさが一致したことで、犯人はシロワニだろうと結論付けられましたが、大切な展示生物を食べられてしまったことよりも、シロワニの体調の良さと野性味に、大変心強く思いました。

《シロワニ搬入作業風景》

《大水槽を泳ぐシロワニ》

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