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1400tの水槽の掃除

当館には、九州の外洋で生活をしている魚達を展示している、外洋大水槽という大きな水槽があります。魚達を展示している水槽で1番大きく、水の量は1400tあります。よくお客様から「大きな水槽はどんな方法で掃除しているのですか?」と聞かれますので、今回は、その掃除方法を簡単に紹介します。

 

外洋大水槽の掃除は主に2つの方法で行っています。どちらも水槽に潜って行いますが、1つ目はガラス面や壁などをスポンジやブラシで磨く方法です。水槽や壁についているコケなどの汚れを、人の手で磨きます。片手にスポンジ、片手に体を固定するための吸盤を持って、見えにくい場所の汚れなども見落とさないようにします。水槽の横の長さは24m、高さは7mあるため、ガラスをきれいにするだけでも一苦労です。全てのガラスを磨こうとすると、1~2時間潜っていても足りないくらいです。

ガラス清掃

 

2つ目はホースを使って、水槽の底砂に混じっている餌の食べ残しやフンなどを吸い取る方法で、私たちはこの方法をバキューム清掃と呼んでいます。このホースの先には少し太い筒がついており、水槽の外に水を吸い出すようにして筒の先を砂の中に入れると、砂は筒の中で一旦舞い上がりますが重みで沈み、砂の中のゴミだけが吸われ、水槽の外に排水されていきます。このバキューム清掃は2日に1回のペースで行っていますので、掃除の光景を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

バキューム清掃
筒の中では砂が舞います

 

また、水槽の裏側には、水をきれいにするための「ろ過槽」という水槽があります。ろ過槽への水の吸い込み口は水槽内にありますが、お客様からは見えないように工夫してあります。水槽内にある岩はすべて作り物ですが、そのうちの3個は後ろ側に網が張ってあり、水の吸い込み口になっているのです。この吸い込み口から吸われた水は、ろ過槽を通りきれいになって展示水槽へ戻ってきます。このシステムで水自体はきれいになりますが、壁のコケや底の汚れは人の手で掃除をしなければ、きれいな水槽は保てません。

表から見た岩型の吸い込み口

 

 

裏から見た吸い込み口

 

みなさんにきれいな水槽をご覧いただけるように、日々ダイバーは掃除していますので、もし来館された時に見かけたら、温かい目で見守ってください。

魚類課  牧 貴海